濡れても寒くないように朝のホテル近辺の散歩で時間を潰した後、10時過ぎからいよいよビクトリアの滝に向かいます。
ビクトリアの滝
世界三大瀑布の1つビクトリアの滝は、ジンバブエ共和国とザンビア共和国の国境にあり世界遺産に指定されています。滝の幅は1,708m、落差は最高108m(中央付近)~最低80m(西の端)、ジンバブエ側とザンビア側にまたがっていますが、ビザ代をケチって今回はジンバブエ側のみにしました。ジンバブエ側の方が見学範囲が大きいこともあり十分満足できました。
Victoria Falls Hotel からは徒歩10分
ホテルからビクトリアの滝入口へは「直通の小道を歩いて5分」という情報を事前にキャッチしていた我々は、このホテル立地メリットを享受すべく歩いて向かいました。
写真中央の側のポールに重なる形でジンバブエ(左側)とザンビア(右側)を結ぶ鉄橋が見えますでしょうか。その左に大きく煙のような水しぶきが上がっているのがビクトリアの滝です。ここから白煙まで歩いて向かいます。
ホテルからのショートカット道は舗装されてない埃っぽい道です。
野生の動物の通り道にもなっているようで、教えてもらったホテルの方には注意するように言われました。実際、本当に野生の動物が通っているようで、道の真ん中に大きなマフィン(象のフン)がたくさん落ちていました。滝へ行くため濡れてもいいようにサンダルですので踏まないよう注意して進みます。
草陰から野生の象が出てくる可能性がある中、危険察知能力が目覚めていきます。イボイノシシ、鹿、象は姿を確認しています。
また、地元の物売りの人が木彫りの動物(ビッグ5)を抱えながら現れます。そのうちの1人は「あそこに象がいるぞ」と指差す人もいましたが草木が動くだけで姿は見えず、、、真偽の程は不明です。
マフィンに立ち往生したり、動物を探したり、地元の人とのやりとりしながら歩いたのですが、それでも10分程度で抜けました。頭の上に荷物を乗せて歩く女性が普通に居て、TV以外で見たのは初めてだったので思わずパシャリ。
ちなみに私(旦那)は濡れてもいい様にジョギングウェアにサンダル姿。持っているビニール袋にはホテルのハンドタオルと日本で100均で買って持ってきたレインコートが入っています。
Victoria Falls Park (ビクトリア滝公園)
線路を渡るとすぐ、ナショナルパークの入り口です。
入り口付近にはお土産物屋が並んでいますが、10:40位の段階では、ほとんどは準備中といった感じでした。オフシーズンなのもあるかと思いますがゆっくり流れるアフリカ時間を感じられます。
そして、アフリカっぽい雰囲気のお土産がいっぱい並んでいます。
受付でチケットを購入したら、いよいよビクトリアの滝の見学です。さすがこの地のメインスポット、チケットの購入にはカードが使えます。
マップにオレンジの矢印で私たちの通ったルートを書き入れてみました。左上の●印が現在地(エントランス)になり、ホテルは左下方向になります。公園内にマップの番号の書かれた標識があり、それに沿って進んでいきます。
参考:https://www.victoriafalls-guide.net/
大迫力の Devils Cataract(悪魔の滝)
ゲートからまっすぐに進むと滝にあたります。
そこからまずは上流へ。とにかく左へ左へ進むと滝ツボを回り込んで滝になる前の川が見える場所に出ます、そこが最初のビューポイント No.1からみたDevils Cataract(悪魔の滝)です。写真では伝えられませんが、もの凄い水量・勢い、轟音と湿度です。いきなりの大迫力、大興奮です!
滝の水しぶきと太陽の強い光で、崖下に虹がかかっています。(よく見ると二重)
滝の上側は開けていて穏やかに見えますが流れは速いです。幅が数百メートルもの川を見る機会自体少ないですが、それがスピードを増して一気に流れ落ちるというのははやり見慣れない風景です。
ここがこの公園の滝の一番端っこなので、ここをスタート地点として、水ケムリの向こう側まで歩いていきます。右側の崖の上に赤っぽい服を来た人が写っているので、滝のスケールが分かるかと思います。
Main Falls
上の写真の赤い人の居た場所までやってきました。
ここが、Main Falls の見晴台になっています。確かに絶景なので夢中になって写真を撮っていますが、木やツタで作られ低い柵の向こうは100mの崖と滝つぼです。柵など一応整備されてはいますが非常に心許ないです(笑)。
ここで念のためレインコートを着ました、まだフードを被る必要はない程度です。
見晴らし台からの Main Falls 。6月末はやや乾季と聞いていたのですが、これで水量は中間くらい、これより量が多い時はどうなっちゃうのか。。。水煙で何も見えないかもです。
No.8からみたMain Falls です。小道からビューポイントの分かれ目部分には、写真右側のような木の標識があります。ここまで来るともうフードを被らないとダメなくらい水しぶきが気になります。
Main Falls はただただ圧巻です。幅300m以上あるでしょうか、滝の上部中央にピョンと1本のヤシの木が生えているのが見えますでしょうか?そこからスケールを想像して頂けるかと思います。
Danger Pointまで
倒れた木が道を塞いでいたりする森を抜けてどんどん進みます。やがて滝の方が真っ白で何にも見えない場所にでます。No.12 のLivingstone Islandは何も見えませんでした。
No.13 Horse Shoe Falls は更に開けた場所で、向こうの方まで広がる滝が横長で見れます。 ここもおススメのビューポイントです。
下の写真左が滝側で雨状態です。ちょうど水しぶきの境目がはっきり写っています。
No.15 Danger Point は本当にDangerなPoint(危険な場所)です。
心許なかった柵すら無いうえ、目印の石碑は濡れた岩場の端にあります。しかも大量の水しぶきが風により、波のように弱まったかと思うと急にザザァーッと大粒で打ちつけてきたります。
ここまで来ると、防水カメラでないと撮影できません。防水でないミラーレスはタオルに巻いてビニール袋に厳重にしまいました。他はノーガードで立ち向かいます。
お隣の Rainbow Falls にはその名の通り虹がかかっていました。こちらも二重ですね。
降り返し地点No.16からはホテルから見えていた鉄橋が大きく見えました。
橋を渡っている人も見えますが、この鉄橋はジンバブエ、ザンビア両国の間にかかっており出国しないといけないので、VISA代をケチってシングルエントリーにした私たちは行けません(補足:帰ってくる際にまたVISAを買わなければいけなくなる、KAZA VISA:ザンビア、ジンバブエを行き来できるVISAがあれば行きたかったのですが、2016年当時一時的に発給停止していたためシングルエントリーにしていました)。
ベンチで一旦休憩、ずぶ濡れのレインコートを一旦脱いで水を払ったり、ビニール袋の中身が濡れてないか確認します。
結構ゆっくり目に遊びながら回って、ここまで来るのに入場してから約1時間でした。
最後にもう一度、Devils Cataract !
公園の出入り口は一つしかないので、同じ道を戻ります。滝から離れた濡れない道もありますが、せっかくなので、もう一度 Danger Point に立ち寄りつつ戻ります。天気が良くて水遊びには本当に気持ちいい日でした。風の方向により、滝壺からから吹き上げられた大粒の水の塊が一気に上から落ちてきます。晴れているのに、痛いくらいの大粒の雨に打たれているのが分かるでしょうか。
Main Falls の近くには鹿もひょっこり。宮島の鹿と違い、こちらを全く意識していません。
このまま帰るのは寂しい気がして、もう一度Devils Cataract を見に行きました。本当にこの圧倒される迫力は何度見ても凄いです。私(嫁)はここが一番気に入りました。耳と肌に感じる轟音、目で見る迫力、世界3大瀑布の1つであるスケールを感じます。
滝壺はこんな感じです、年々水の力で崖が浸食されて角度が緩やかになっているようなので、そのうち崩れてまた形が変わってしまうのでしょうか。数百年後にはナイアガラの滝のように開けた峡谷で滝壺をボートで遊覧できるかも知れません。地球規模のスケールが感じられる貴重な体験でした。
おまけ:帰り道
ビクトリアの滝のエントランス付近にはこんな綺麗な猿たちがたくさんいます。人や車が来てないか、ちゃんと確認して道を渡る賢い子たちです。上手くタイミングが掴めない子ザルが居て親らしき猿とはぐれたのでどうなるかと見ていましたが、別の大人猿が一緒に連れて渡っていました。やるな・・・
濡れた服を乾かしがてら遠回りをして国道沿いに帰ることにしました。
来た道は象や鹿など野生動物がいましたが、こちらはトラックと大きな荷物を乗せた自転車がメインでした。ここは、ザンビア、ジンバブエの国境であり交通の要衝でもあります。トラック、トレーラーの交通量が意外と多く驚きでした。
ホテルに帰りつきました。 往復所要は全体で約3時間です。
まとめ
6月はやや乾季で水が少ないと聞いて心配していたのですがこの水量。これ以上あると水煙で対岸が見えないので逆にちょうど良かったのではないかと思います。これまでいくつも世界遺産は訪れていますが、自然遺産はあまり多くなく、大変満足できるものでした。
端から端まで1km以上あり圧巻の大きさです。ナイアガラの滝ほどは観光地化されておらず素朴ですが、一見の価値はあるかと思います。
Danger Point付近は縦横に水しぶきが来ますのでカッパを着てても少なからず濡れます。もう、濡れてもいい格好で訪れるのが精神衛生上良いかと思います。その上で、オススメの持ち物は以下です。ご参考に。
オススメ持参アイテム
- ビニール袋(口をぎゅっと閉め密閉できるもの)
- レインコート(水が直接当たると痛いし冷たい)
- 防水カメラ(無いとメインの滝の写真が撮れない or カメラが壊れる)
- タオル2枚以上(拭く用と守る用)
- サンダル(靴は中まで濡れるの覚悟)
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