二荒山神社は「ふたらさんじんじゃ」と読みます。二荒が「ニコウ」とも読まれることから、日光の語源になったそうです。二荒山は2つの荒々しい山(男体山と女峰山)の山岳信仰由来のようです。現地に着くまでは「ふたあらやま~」と呼んでいましたが、あながち間違いではなさそうです。ちなみに、離れていますが神橋も二荒山神社の一部です。
東照宮からの参道
東照宮の参道が正面に向かって左手に折れ曲がるような形で、二荒山神社まで真っすぐに続いています。東照宮の参道に比べると幅は狭いですが、背の高い杉並木を突き抜けて石垣と提灯、石灯篭が並ぶ様子は爽快です。真っすぐな道が好きな私(嫁)のお気に入りとなりました。
向こうまで続く石灯篭。全て灯された光景を見てみたいものです。さぞ幻想的でしょう。
石垣からの水が凍っています。ポカポカ日和でしたが、ここが日光だということ思い出させてくれました。
二荒山神社
いよいよ山門です。
神聖なパワースポットを抜けて、厳かな気持ちだったのですが、いきなりアニメキャラの出迎えがあり、還俗してしまいました。
銅鳥居のあたりは社務所に近いからか、境内にも車が停まっていてラフな感じでした。ここは、東照宮との連絡通路からの入り口のような位置付けで脇門なので、正門から入向かった方が雰囲気は良いかも知れません。
中央に拝殿があります。ここまでは無料エリアです。
東照宮でさんざん結構なものを見てしまったせいもあり、(見応え的に)並ぶほどじゃないな、とここはスルーしてしまいました。今考えると、そういう問題ではなかった(お詣りでしょ!)と突っ込みたくなりました。
夫婦杉
拝殿の正面にメインの山門があり、この両脇に夫婦杉と親子杉という有名な杉スポットがあります。写真の左が夫婦杉、右が見切れてますが親子杉です。
1つの根から2本の杉が生えていたらそれは「夫婦杉」、3本なら「親子杉」です。珍しいものですが、世界中に類似したものはたくさんあります。
ただ、こちらの夫婦杉は、根元の膨らみや苔の感じが良かったのと、二本の杉の太さや微妙に異なる木肌の質感、そして何より二本の木が真っすぐに高く空に向かって伸びているのが印象的でした。ありがちなゴツゴツした根本ではなく、富士山の山肌のようにスッキリしているのですが安定感があり、理想的な夫婦の姿だなと感じました。写真はありませんが、親子杉も同じ感じです。
ちなみに、山門の外側に縁結びパワースポットとして人気の「杉の木+ナラの木=好きなら一緒に」というのもあります(下写真)。これは、完全なる寄生なので、どちらかに依存している関係に見えて個人的には好みではありません。出会い&縁結びには良いかも知れませんが・・・結ばれた後は、どっちがどっちだ、という言い争いの元になりかねませんのでご注意を(笑)
有料エリア「神苑」はアミューズメントパーク
拝殿の左奥にある有料エリアですが、200円程度なので是非入ることをおススメします。さほど広くない一画ですが、見どころ&体験がぎっしりです。
日枝神社
意外過ぎて思わず目を疑ってしまいましたが、神苑に入ってすぐ左手、見落としてしまいそうな場所に日枝神社がありました。日枝神社は赤坂や川越が有名ですが、比叡山の山王信仰由来のはず。日光全体が強すぎる男体山信仰の空気の中、空気読めてない感が逆に愛らしく、本社拝殿はスルーしたのにこちらには手を合わせてしまいました。健康系の神様なので、私たちには必要な神様です(後で調べたら、日枝神社は江戸の鎮守として徳川家に守られたそうなので、その縁でここにあるのかと思います)。
朋友神社(みとも)、は御伴から来ているそうです。大国主の国造りを手伝った御伴(おとも)が居なくなって大国主が困ったというエピソードもあるそうです。朋友だったのですね。
どちらの神社も小さな祠ですが看板にあるとおり「世界遺産」登録要素です。
ちなみにいい写真が無いので写真は掲載しませんが、神苑の中心は大国主 ≒ 大黒天の祠です(上記2つの祠より若干大きいです)。
神泉
ガイドブックからチェックしていた場所の一つ、神聖な水の湧き出る泉です。想像より小さく、ひっそりしてました。隣にある喫茶でお茶が飲めたり、持ち帰り用のペットボトルが売られていたりします。
寒さのためパキパキしていた口元と目元に、指先でちょんちょんと水を付けるだけで、次の場所へ移動したのですが、帰りに(水の効果か不明ですが)口元目元がしっとりスベスベしていたので驚きました。もう一度試してみたい。。。
御神体のミニチュア
日光東武スクエアの世界のミニチュアパークの元祖でしょう。
見えにくいですが、頂上付近に大きな刀の刃が天に向かって突き立てられています。写真の上枠で見切れるほど長く、鏡のように太陽の光などでキラキラします。この右奥にハートの板を投げて木に当てて占う(遊ぶ?)運試しスポットもあります(1枚200円)。
御神木胎内くぐり
木の中をくぐってかかっている鈴を鳴らして通り抜ける…祈願スポットです。意外と狭いですが、勇気を出して通ってみてください。私(旦那)は厄払いを兼ねて通ってみました。
神話の絆杉
神話の里、宮崎県高千穂神社の御神木を頂いたので、高天原の傍に植えました、と説明があります。一枝挿しただけのような小ささです。この小枝が、時間をかけて周りの杉の木のように大きくなるのかと思うとちょっと気が遠くなります。
高天原
そしてここが、あまつ神々のおられる高天原、、、違います、この上空が高天原です。この空間は神が降りる場所とされているとても神聖な場所になります。ワープポイントのようなものでしょうか。目印の石がありますし。
確かに、この上空に神々がおられる高天原につながっていると言われると、信じてしまいそうになるほど、空気も澄んで、静粛な気持ちになります。
まとめ
観光気分で東照宮の次に来てしまうと、どうしても地味さ、安っぽさが目に付いてしまい印象に残らないかも知れません。しかしここが本来の日光における信仰の中心地です。東照宮は現人神(人を祀る)、二荒山神社は高天原(日本古来の神々を祀る)という目で見るとその違いが楽しめるかと思います。さっと見て15分くらいでした。
二荒山の正面山門から出て、次は輪王寺大猷院(たいゆういん)へ向かいます。
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