3年ぶりにやってまいりましたThe 8(エイト)。前回訪れた際はアミューズから「これは期待できる!」というレベルで、いくつか感動モノの料理に出会ったものの、昼にヘビーなランチを取っていたことで最後の方は完食できませんでした。味的には楽しみたいのに物理的に入らない、、、悔しい思いをしましたので今回はここに照準を合わせ、前日から無理せずにそこそこ万全な体調を整えてきました。
ちょっと早めに散歩がてら「グランドリスボア」まで。ここはマカオのカジノ王スタンレー・ホーが最近の米系大規模統合型リゾートに対抗すべく作ったフラッグシップホテル&カジノです。気合入れ過ぎて、ちょっと悪趣味になってしまいましたが、悪趣味もここまで一貫されるとやっぱりすごいと言わざるを得ない感じです。レストランもジョエルロブション、今回予約しているThe 8(エイト)がミシュラン3つ星、The Kitchenが2つ星と相当気合が入っています。The 8は、安い方のコースが一人当たり15,000円とファインダイニングとしてはリーズナブル?いや、なんとか手が届く範囲で前回のリベンジ、2回目の訪問です。
インテリア
入り口からゴージャスで案内された席は前回の隣の席でした。予約が比較的遅かったので、当初回答としては、隅っこの席になっちゃうかもしれないけどいいか?と連絡を受けていましたがキャンセルが入ったのかフロア中央のなかなかいい席を用意いただきました。店名に合わせて、いろいろなものが8をモチーフにデザインされています。
壁にはシルクの刺繍で作られた金魚もゴージャスです。
メニュー
当初より決めていたSignature Dishes Set Menu、2,000 HK$ (30,000円)/2人(+VAT 10%)を注文。ワインペアリング付3,000 HK$(45,000円)/2人(+VAT 10%)もありますが私たちはお酒を飲みませんのでなしの方で。料理はリーズナブルだけど飲み物が高くて結果びっくりというケースが多々ありますが、こちらのコースには、かなり上質な中国茶(白毫銀針:シルバーニードル)も含まれています。
あと、辣油を。こちら前回訪問時に勧められよかったので再び発注です。広東料理は基本淡白なので物足りない時の味変用に。
特級茗茶 – 福鼎特選茉莉銀針
Premium Tea – Jasmine Silver Needle
ジャスミンティーはオーダー後すぐにデモンストレーションで。ちょっと離れたところで始まりますので自分たち向けと気付かないかもしれませんが、一生懸命やってくれますので見逃さないようにしましょう。
個々人に茶葉の入った蓋つきのカップで蒸らし出し、小さめの湯呑みで飲む感じです。お湯の補給はお店の人がすべてやってくれます。このお茶が何回淹れても味も香りも衰えず、置いとき過ぎても苦くもならず驚きです。
アミューズブーシュ
メニューにありませんがアミューズブーシュが出されます。前回、この一皿でアタリを確信しました。今回はスプーンが二つ。プチアワビ&ジュレは前回と同じで絶品!もう一つは、、、プチアワビとの再会に気を取られ、ちょっと覚えてないです、、、
脆皮燒肉伴魚子醬海蜇絲
Roasted Pork Belly with Shredded Jelly Fish and Caviar
立体的な豚バラのブロックは、身の部分はジューシー、皮の部分はカリッカリ、香ばしさが引き立ちます。クラゲの方もコリコリで甘酸っぱく、キャビアの塩気と合わせて食欲増進です。3年ぶりのThe 8(エイト)の料理に期待が膨らみます (^^♪
松茸遼參燉水展
Double-boiled Sea Cucumber and Matsutake Mushroom with Supreme Pork Loin
と思っていたら試練が来ました。なまこはコリコリの刺身であれば食べられますが、炒め物などのぶよぶよしたのは2人そろって正直ちょっと苦手。しかも立派なのが丸々一つづつ。干しナマコが高級食材なのは知っていますし、ここは総じて一流を揃えているThe 8、ここでダメなら多分もうどこでダメ、ということで気合を入れてチャレンジします。アラカルトで毎位(一人分)HK$ 250(3,500円)するスープですからもったいないですしね、、、
ダブルボイルドという調理法は、具材を入れた器を直接火にかけると具が動きすぎてスープが濁ってしまうため、蒸し器に入れて長時間蒸すことで、具材のうま味が出過ぎず、じっくりと煮出す調理法ということです。大切に扱われた調理法で確かにスープは雑味がなく上品、松茸の香りも臭みを消しバランスがいいです。
それにしても立派過ぎ。。。若干グロテスクでしたが苦手な臭みはなくなんとか完食しました。とはいえ、おいしいか?積極的に食べたいか?と言われると、、、うーん、スープは自信を持っておいしいと言えます (^^)/
頭抽蒸星斑伴
Steamed Garoupa Fillet in Supreme Soya Sauce
試練の後はご褒美が待っています。蓋を被せた状態でサーブされ、テーブルで蓋がとられます。蒸されたハタ自身と温度が上がったことで気化した醤油、ネギの香りが同時にふわっと、、、いい香りが広がります。素材がいいのでシンプルな調理法が一番おいしいとの説明、その通りです。
廣東式炒波士頓龍蝦
Stir-fried Boston Lobster with Egg, Minced Pork and Black Bean
そしてついに来ました、前回感動したメインディッシュ、ボストンロブスター!こちらはアラカルトでは1400gで$1,480(20,000円)。コースでは分量は抑えられていますが、それでも相当なボリュームです。盛り付けもスペシャル凝ってます。
そして、ケンカにならないように取り分けてくれます。
前回は大型のロブスターの半身で爪は1つ、レディーファーストで私(旦那)は一口おすそ分けをもらいましたが分け前はありませんでした。今回は小ぶりであるものの1尾、爪も2つあり正式に分け前にありつけました (^^)/
プリプリの身と、コースも中盤に入り先ほどまでの淡白な味付けでしたが、これは甘めの味付けでガツンと来ます。大満足です。
日本A5和牛通菜卷
Pan-fried Sliced A5 Kagoshima Beef Rolled with Morning Glory
ここまで魚系が続きましたのでここで肉が来ました。肉は我らが日本、鹿児島和牛が使われています。海外で日本食材に出くわすとちょっと誇らしい気持ちになりますね。これもアラカルトだと150gでHK$ 720(10,000円)。脂はのっていますがポン酢味で和風な感じであっさりと、大分お腹もいっぱいになってきていますがおいしく頂けます。
藍天使蝦雲吞麺
Cristal Blue Shrimp Wanton Nootles in Superior Broth
そして、食事最後の炭水化物は、日本でもよく見かけるニューカレドニアのブランドエビ「天使のエビ」を使った雲吞麺です。麺は香港の固めの麺です。前回は、メニューも違いましたがここに来た段階で惨敗、ほとんど入らずでしたが、今回は何とか最後まで楽しめました。
無花白玉芒果凍
Chilled Mango Pudding with Fig’s Honey
デザートは、冷たいマンゴープリン、トップにはツバメの巣と金粉も乗っておりゴージャス。デザートは別腹です。
ミルクティー&エッグタルト
そして、最後は濃厚なミルクティーと、プチフール的な位置付けでエッグタルトが。マカオの印象付けが上手いです。
奥にはシルバーニードルのジャスミンティー、ここまで10杯位飲んでると思いますが、未だにちゃんと色が出ているのが分かるかと思います。渋みや苦みは全くありません、最後にこのジャスミンティーでさっぱりしてフィニッシュです。
まとめ
飛ぶものは飛行機以外、泳ぐものは潜水艦以外、4つ脚のものは机以外なんでも食べるというのが広東料理です。ある意味それが広東料理の醍醐味ともいえますが、一般的でない食材も多く今回はナマコの試練に出くわしました。あまり得意ではないですがなんとか攻略できてよかったです。
他のメニューでは、前回感激したアミューズのプチアワビ、ボストンロブスターに再会できました。新たに前菜のクリスピーポーク、ハタの蒸しものという絶品に出会えました。今まで、1回目がおいしくても、2回目に行った時は期待値が高くなり過ぎ「そうでもなかったか、、、」となるケースがそれなりにあるのですが、ココは2回目も大変満足、安定のThe 8 Restaurantでした。30,000円/2人は決して安くありませんが、この内容であれば納得の値段だと思います。大人気店ですので早めの予約がオススメです。
食後の腹ごなし
食事に満足した後は、摂取したカロリーを消費すべく、周辺を散策しつつホテルに戻ります。隣のグランドでない方のリスボアに久しぶりに入ってみました。吹き抜けではありますが2階層、階高も高くないのでスケールはそれほど大きくありませんが、相変わらず派手さは半端ないですね。
滞在しているグランドラパホテルまでの歩道の真ん中にこんなモワッとしたものが・・・空もモワッとしているので目立ちませんが、歩き携帯などをして突っ込まないようにご注意ください。
翌日に訪れるエッグタルト屋の下見やセナド広場などを散策しつつ1時間程度でホテルに戻りました。
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