チェックイン後、正月イベントとしておしるこを食べてから部屋でまったりそろそろ日も暮れました。
本日のディナーは100年前のメニューの再現というクラシックディナー、皿数が多めで時間がかかるので遅くとも19:00スタートを推奨するとのことです。私たちはサーブされてから食べるのは非常に早いので大丈夫だとは思いますが、やることもないので18:00のオープンに合わせて向かいます。お正月デコレーションと思われる提灯が洋風建築に合っているような合っていないような・・・この和洋折衷系は長崎でも楽しんだ部分です。左側のツリーもいいですね。
本館メインダイニング
メインダイニングは本館の2階にあります。
入り口左手がウェイティングスペースになっています(写真は昼撮影)。ディナー開始となる18:00には鉄琴のチャイムを各棟で鳴らすということですが、私たちの部屋は奥まっているので多分聴こえないと思い、18:00若干前に本館に入り2階のウェイティングスペースでスタンバイしていました。ロビーとは吹き抜けになっており鉄琴の音がちゃんと聴こえました。
メニュー
多少現代流のアレンジがあるものこれらは基本的に100年前のメニューということです。その点を意識して楽しみます。カトラリーは銀製、食器類は昔からノリタケということです。
オードブル : 湖の黒ダイヤ レモン添え
キャビアは比較できるほど食べていませんが、サラダ的な野菜と一緒にサーブされたのは初めてです。フランスパンのラスクに野菜とともに乗せて頂いてみます。塩気が強いので野菜とも合います。
続けてパンが提供されました。1階の売店でも売っているパンです、バゲット1本が500円越えでちょっと固ってしまいましたが、味見出来て良かったです。まあ当時は珍しかったのでしょう。
スープ : コンソメスープ
非常に淡い色ですが思った以上に濃くそしてとんがっています、ちょっと独特の香りがあるのは、どこかで食べた事のある味で最初わからなかったのですがターフェルシュピッツに通じるものがあり、おそらく牛骨&骨髄由来です。 コンソメは本来手間の割に出来上がりがシンプルで分かりにくい料理ですが、大変満足いくレベルでした。
魚料理
鯛か虹鱒の2種類からの選択になります。私たちは大体こういう時は一つづつ頼んでシェアします。
海の幸(鯛)陽光ソース
盛り付け、味ともに十分今でも通じるレベルです。という事で逆に印象に残らずソースの味は忘れちゃいました ^_^;
美味しいですよ。
日光虹鱒(ニジマス)のソテー金谷風
これは硬さも味も全く想像がつきませんでしたが、味付けは蒲焼きのような醤油ベースの甘い味付けでした。ソテーということは焼いてるはずなのですが食感は衣も含めて全体的に柔らかい感じです。和の味と洋の調理のフュージョンですかね。
身の色がピンクではなく白でしたが、虹鱒は海に行って甲殻類を食べるまでは白身だということを知りました。小骨の処理には注意しましょう。私(嫁)は、この写真の後このまま口に入れて小骨にやられていました。想像とは違いましたが、これはまあこうなるよねという納得感はあります。
ちなみにもともとカルデラ湖で魚がいなかった中禅寺湖に虹鱒を放したのは、グラバーさんとのことです、長崎のグラバーさんの恩恵にこんなところで預かれるとは…
アントレ : 蟹コロッケット
コロッケをイメージしていましたが、ナイフを当てるとクリームベースで衣もほとんどなくプルプルです。ソースは確かトマトベースでした、確か、、、上に乗っているのは安岡ネギでしょうか、盛り付けもなかなか、美味しゅうございました。
柔らかすぎてすぐに崩れちゃいます。
肉料理 : 牛フィレのステーキ
赤ワインベースの甘いソース、マデラソースのオーソドックスなステーキです。当時は肉食もそれほどなかったでしょうからフィレ肉の質は当時とは違うと思いますがそれでも100年前でこのスタイルは相当贅沢です。
野菜サラダ
メニューには、もう一つ肉料理のキジ、サラダ、デザートの順でしたがキジより先に来ました。私たちのペースが早すぎたのかな???このサラダを食べてる途中でキジも来ました。
で、このサラダ、レタスをざっくり切っただけのワイルドなサラダです。ただ、このサウザンアイランドが自家製です、ピクルスが効いてて手が込んでいます。昔は?今でも?フォーマルスタイルでは肉の後に生野菜が出るのは知っていましたが体験したのは初めてです。
肉料理 : キジのロティ
中央にフォアグラとトリュフを埋めて、、、という部分は現代アレンジだと思いますが、 ソースはバターベースにキジのダシとマスカットも入っているという事で酸っぱめ、お腹が大分いっぱいになってきていますが食べられます。キジは当時は猟犬を保有していてホテルの近くで捕まえてたとのことです、鹿などもジビエとして捕まえて食べていたとのことです。
デザート&コーヒー
プリン、キャラメルソース(苦味はマイルド) 牛乳や乳製品(バター、クリーム)も手に入らないので牛を飼って自給していたとのことです(ここまで聞いてないけどそのあと肉は食べたでしょうし、コンソメもその骨の活用でしょうね。今でもスーパーなどで見かける(和牛ではなく)国産牛といわれる分類にはそちらを由来とする肉も含まれています。 )
まとめ
それぞれのお皿は派手さはありませんが味は十分現代に通じますし、モノ自体が裕福でなかった100年前にこれほどの料理を食べられるというのは、あり得ないくらい贅沢な話です。食材が限られる時代にどう調達していたのかと言った部分も聞けて大変有意義でした。百年カレーで使っていたココナッツも現代アレンジではなく当時から使っていたということで確かに当時どこから調達していたのかミステリアスな部分が伺えます。
折角のクラシックホテル、食文化も当時に想いを馳せながら食べると満足度が高く、面白い体験をさせていただきました。
本館2階の写真の中に「牛乳そば」なるハタを掲げている写真があり、早速私(嫁)が想いを馳せていました。カルボナーラみたいな感じなんですかね?これもいつか是非再現していただきたいです。
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