3度目の訪問です。ペニンシュラのホテルレストランということでかなり上品な広東料理を提供します。ランチでは点心コースもありますが、基本的にはフルコース形式のレストランになります。
インテリア
ホテルの2階に立地しており、商業エリアのエレベーターもしくは階段から上がり入り口はこんな感じです。中国の家屋をイメージした感じでしょうか。このフロアには他にお店はないので(会議室施設っぽいのがありますが)実質的にはヘイフンテラスフロアといえます。
ウェイティングエリア?
入り口をくぐって、正面に見えているカウンターの手間右手にはこうした待合スペース的なものがあります。とはいえ、バーなわけでもないですし基本的には予約して訪れるでしょうからこのスペースで待つということは実際にはないかと思います。私たちもこのエリアに踏み込んだことは今までありませんでした。
過去訪れた時には、宿泊客用のエレベーターを見かけなかったので、ホテルゲストも一旦1階におりて商業エリアから回ってアクセスが必要なのかと思っていました。今回初めて滞在しましたが宿泊客用のエレベーターも2階にとまりヘイフンテラスのダイレクトにアクセス可能でした。で、どこに着くのだろうとワクワクして降りたところ、ここに到着しました。殺風景なエレベーターホールをそのままにしておくよりも、実際には不要でもウェイティングスペース的な方向で飾っておいた方がサマになるということなのでしょうね。
実際まんまと騙されていました。。。やるなペニンシュラ!
店内
店内もウェイティングスペースのイメージと同様クラシックな中国風のインテリアです。ウェイティングスペースは背もたれのないスツールでしたが、こちらのチェアには背もたれが付きました。とはいえ、クラシックで結構華奢な感じです。天井からは鳥籠も吊り下げられていますが、鳥はいませんでした。
一部は、店名の通りテラスをイメージしているのかバーゴラ的な造作にもなっています。ここは相当奥行きがあり、場所によりインテリアも異なり楽しめます。
メニュー
それでは久しぶりのヘイフンテラス「プレミアムメニュー」ディナーをいただきます。
ヘイフンテラス特製食事のお供
まずは、「胡桃の飴炊き」と「オリジナルXO醬」が用意されます、これは何のメニューを頼んでも用意されるものです。胡桃は香りがよく甘く料理の合間にちょっとつまむのに最適、XO醬は辛さと共に貝柱、金華ハム、干しエビなどの旨味が凝縮されており、コンディメントとして、またそのまま食べても絶品です。
広東式焼き物入り前菜盛り合わせ
まずは前菜盛り合わせからスタートです。
- 焼き物(鴨肉燻製、金華豚、クリスピー豚バラ)(右手前)
- クラゲ、キャビア、クコの実(左手前)
- アオリイカの湯引き(右上)
- 栗、大根、セロリ(左上)
焼き物は3種類が1ピースづつでちょっとづつ試せます。特に右端の豚バラは皮の部分がカリカリで好みの料理です。左のくらげも大好物でコリコリ、キャビアの塩味との相性もいいですね。この2種類はエイトの前菜と組み合わせも一緒で、ある種定番なのでしょうか。
右上のイカは素材の味でタンパク、左上の栗&野菜はあまり中華っぽくないですが秋が感じられました。
コニッシュジャックヒレと北海道産ホタテ貝の上海蟹味噌スープ
コニッシュジャックというのは聞き慣れませんが、フカヒレの代用魚として最近使われ始めているアフリカの魚ということです。ほぐしたヒレでは違いはほとんどわからないので問題ございません、リーズナブルであればありがたいです。
コニッシュジャックヒレ自体は、フカヒレと同様、無色半透明ですのでこの派手なオレンジ色は蟹味噌の色ですね。2019年11月の上海蟹ツアーで味わった濃厚な蟹味噌の風味、香りが蘇りました。今回はコロナ禍での擬似香港旅行がテーマですのでその観点でもいい感じです。
中央のコニッシュジャックヒレの下には大きなホタテが隠れていました。グリルされておりこちらも美味しいです。うーん濃厚!
海老と対馬黄金穴子の中国醤油強火炒め
続いては魚料理の登場です。穴子の身は大ぶりで肉厚、それに負けずエビも大ぶりでプリプリです。味付けは甘めの醤油で強火で炒めた若干の焦げた香ばしい香りも絶妙です。見えていないところでエリンギっぽいキノコ、中華料理であまり見かけない銀杏も含まれており秋が感じられます。日本風のアレンジでしょうかね。
しあわせ絆牛フィレ肉と秋の茸の滋味醤炒め
そして肉料理です。滋味醬は味噌っぽい感じで、牛フィレは柔らかく上品でお味は申し分ないですが、逆にちょっと広東料理っぽさは弱めな印象です。
金華ハムの上湯スープ香港麺 中国野菜添え
そして食事最後の炭水化物は、あっさり目のシャンタンスープの麺でした。濃いめのメインが2つ続いていたのであっさりいただけます。ちょこっと上に乗っていますが高級素材の金華ハムをベースとした上品なお味です。緑色のこの野菜は、アブラナ科のカイランという中国野菜です。歯応え強め、若干苦味があり、単調になりがちなスープにいいアクセントになっていました。香港麺ということで幼麵で、正斗や何洪記に通じるものがありましたが、日本人向けなのかゴム感は弱めでした。それでも十分美味しくいただきました。
本日のデザートと中国菓子
最後のデザートは、名物のマンゴープリンと、カスタードと万頭(マントウ)の生地を層にしたケーキ?です。マンゴープリンはほぼマンゴーです。で、フルーツとしてのフレッシュな酸っぱさが強く、カスタード&マントウの濃厚な甘さがいい組み合わせです。
まとめ
コロナ禍の擬似香港として滞在したペニンシュラ東京で、広東料理を楽しみました。
前菜、スープ、魚、肉、デザートと、料理の構成としては、フルコースに準じている感じで、ホテルレストランということもあり全体的に上品な仕上がりです。エイトの様に広東料理らしいぶっ飛んだ素材はない一方で、日本の季節の素材が組み込んでおり、日本向けアレンジというのか、海外からのゲストにも日本を楽しんでもらうことを狙った構成でしょうか。
とはいえ、ところどころで、過去、香港・マカオで食した料理、素材の味や香りが感じられ、擬似香港も感じられる内容でした。
そして、今まで謎だった宿泊客用のエレベーターがどこに着くのかが分かった点も個人的には有意義でした。分かったからと言って何かできる様になるわけではないですが、ただの建築構造マニアです・・・
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