シンガポールのチャンギ空港は、Skytraxの世界の空港ランキングの常連、総合1位を何度もとっている評価の高い空港です。何度か使ってみると確かに使い勝手がよく、空港職員さんたちの態度も高圧的でなく丁寧でなるほどと納得です。ターミナルが複数分かれており、手続きの流れが一般的な空港と異なるので戸惑う方もいるかと思います。
ターミナル構成
ターミナル1〜4と、空港施設があるわけではないですが最近ジュエル(JEWEL)という商業施設(水色)で構成されています。
日本人が使うことが多い航空会社は、シンガポール航空がターミナル3中心、ANAがターミナル2、JALがターミナル1です。
というとターミナルが限定され、使えるサービスも制限があると認識されそうですが、チャンギ空港は、それぞれのターミナル間がつながっているので歩いてもしくはスカイトレインにより自由に行き来できます。
ただし、最初の航空会社のチェックインカウンターはそれぞれのターミナルになりますので、航空券を発券していない場合は最初はそこに向いましょう。トランジットなどで航空券を持っている場合は、どのターミナルから出国しても構いません。
ターミナル3のランドサイドは天井からのトップライトが明るく開放的です。
スカイトレインは頻繁に行き来しています。こんなガラガラのこともあります。
入出国、乗り継ぎ(トランジット)の流れ
通常の空港は、税関、維持するべきセキュリティレベルの違いから到着フロアと出発フロアを分離した空港が多いのですが、チャンギ空港はそれらの動線を分けていません。そうしたことから入出国手続きの流れ(特に出国)は一般的な空港とは異なりますのでご注意下さい。
入国
入国に際しては他の空港と流れは変わりませんが、飛行機を降りて入国審査(イミグレーション)&荷物受取(バゲージクレーム)に向かう際に、他の空港だと殺風景な通路が、両側にお店がいっぱいで華やかなところが違いとして認識すると思います。それは先の記載の通り、到着フロアと出発フロアが分かれていないことによります。買い物も自由、入国前の買い物においても免税となります。旅行者にとってはそれほど得しないですが知っておくと役に立つことがあるかもしれません。
後は、シンガポールで長時間トランジットの際、ラウンジアクセス可能な手段を持っている方であれば、一旦ラウンジで休んで、出国して観光後にまた戻ってきて(再びラウンジで過ごして)次の目的地に出発なんていうこともできます。攻略しがいのある空港と言えます。
出国
こちらは流れが若干異なります。
通常の空港は、以下の流れです。
- 航空会社チェックイン
- セキュリティチェック
- 出国手続き
- (制限エリア:買い物/レストラン/ラウンジ)
- ゲートから搭乗
シンガポール空港では、セキュリティチェックが搭乗口で行われるという点がちょっと異なります。以下の流れです。
- 航空会社チェックイン
- 出国手続き
- (制限エリア:買い物/レストラン/ラウンジ)
- セキュリティチェック
セキュリティの先にお店はありません。
刃物は、爪切りバサミでも取り上げられるのでご注意下さい。 - ゲートから搭乗
これは、搭乗開始ギリギリにゲートに向かうとセキュリティチェックに時間を要しタイムアップということにもなりかねません。気持ち余裕を持ってゲートに向かう必要があります。ゲート前のセキュリティチェックは、優先レーンがありませんのでその点誤認識ください。
トランジット
到着フロア、出発フロアが分かれている通常の空港では、飛行機から降りて到着フロアから、必要に応じてトランジットカウンターで発券し、セキュリティチェック、イミグレ(乗り継ぎ用)を経由して出発フロアに入ります。
しかしながら、チャンギ空港では、飛行機から降りたら、時間まで買い物を楽しみつつ、(必要に応じてトランジットカウンターで発券し、)出発のゲートに向かえばいいだけです。最後に他の乗客と同じくセキュリティチェックを受けますがトランジットは非常に楽です。
人気の理由がこれかもしれませんね。人口600万人弱の小国で、シンガポール国内に用がある人はそれほどいないので、トランジットの便利さ、快適さを重視し、トランジット客の取り込み、あわよくば寄ってってよ戦略のようです。
ターミナル2の庭園
空港の中でも緑がいっぱいです。時間があれば散策してみると面白いかもしれません。
ショップガイド
TWG Tea
有名なシンガポールの紅茶メーカーです。
ちょうど、日本でも知名度のあるイギリスのトワイニング(Twinings)を省略しようとすると同じTWGになりますが全然違うメーカーです。ターミナル3にあります。
ブンガワンソロ (Bengawan Solo)
非常に柔らかいクッキーのお店です。確かにおいしいですが壊れやすいので取り扱いに気を使います。このお店はターミナル2にあります。わざわざスカイトレインに乗って買いに行ったことが何回かあります。
こんな感じで綺麗に並べられています。一缶あたり1,500円位です。外から見ると缶ですが、ジップロックみたいな袋にはいっており湿気たり、粉がこぼれたりしないように工夫されています。
ラウンジ
ラウンジもいろいろあります。Priority Passでアクセスできるラウンジだけで12もあります。他にも航空会社のラウンジのほかに、銀行系のラウンジがあるところが金融都市シンガポールらしい所です。
SilverKris Lounge (シルバークリスラウンジ)
2019年6月にANA特典航空券で、シンガポール半日観光を終えた後、シンガポール航空で香港に向かう際に利用しました。ターミナル3にあります。
ここはシンガポール航空を含むスターアライアンスのビジネスクラス利用者のみアクセス可能なラウンジです(SFCやスタアラゴールド保有のエコノミー搭乗者は後述のクリスフライヤーゴールドラウンジが案内されます)。
さすがシンガポール航空の本拠地のラウンジ、広さも豪華さもなかなかでした。
ソファーセットが並んでいます。ブラウン系で落ち着いた雰囲気でまとめられています。ここを訪れたときは、汗だくだったのでホントはシャワーを浴びたかったのですがそこまで時間は残っておらず残念でした。シャワーを使いたい場合は、トイレと同じ区画にあり、そのままそこに向かえば良いようでした。
食事系もカウンターが4つもあり、コック帽をかぶった担当者が頻繁に確認、補給しているようでした。奥にある飲み物はノンアルコール系のみ、アルコールコーナーは別にあります。
ところがここを訪れた時はお腹いっぱい、かろうじて、ライチ&豆腐の甘いデザートとフルートをちょこっと摘まみます。食器はシンガポール航空機内で使われているものとデザインが一緒です。
KrisFlyer Gold Lounge (クリスフライヤーゴールドラウンジ)
こちらが、スタアラゴールド、SFCを持っているメンバー向けのラウンジになります。
このクリスフライヤーゴールドラウンジはターミナル2、ターミナル3にあるようです。ターミナル3のは窓もなく天井も低くあまり快適な空間とは言えない感じですかね。もしPriority Passを持っているのであれば、少なくとも後述のSATS Premier Loungeの方が良いかと思います。
ANAでも、ビジネスクラス搭乗者は先のシルバークリスラウンジが使えます。
SATS Premier Lounge (SATSプレミアラウンジ)
ターミナル3にあります。Priority Passやダイナースクラブのクレジットカード保有者がアクセスできます。あとは、ANAのプレミアムエコノミー搭乗者もこちらがアサインされるようです。個人的には、クリスフライヤーゴールドラウンジよりもこちらの方が好みですね。
中は非常にきれいで明るく、訪れた時間(お昼前後)は空いていて快適でした。確認していませんが、シャワーブースもあるようです。
食事もホットミール含め数種類あります。
個性的なのはラクサでしょうか。ココナッツの甘さと唐辛子の辛味のバランスがいいですね。プリプリの麺も好みでした。
ただしラクサはセルフサービスです。たまたまいたラウンジのおばちゃんに知らずに1つ頂戴と言ったら作り方を教えてくれました。伝授しておきます。ぜひお楽しみください。
- カウンター左に並んでいるボウルを1つとります。
- ラップを剥がしてボウルの中身を写真右のラーメンの湯切りのみたいなのに移して1分間茹でます。
- 茹で上がったら再びボウルに移し左のラクサスープを注いで完成です。
サービス
免税手続きの仕方
シンガポールで、買い物を楽しんだ方は、忘れずにタックスリファンドをしましょう。前提としてはお店で購入の際に、必要な情報を登録してレシートみたいなのを受け取っている必要があります。購入時に忘れずに受け取り無くさないようにしましょう。
空港にきたら、GST Refundという名前で案内が出ています。預入荷物にするものは非制限エリアにもある機械で手続きを行った後、航空会社のカウンターで預け入れます。
手荷物の場合は、出国審査が済んだ後に別のRefundコーナーがあるのでそちらで手続きを行います。
ターミナル3のケース
一度、ターミナル3で行ったことがあるのでそちらご紹介します。ターミナル3の場合は出国審査を終わらせた後、正面奥にちょっと見辛いですが、GST Refundのサインが見えます。そちらの方に向かうと、、、
こんなスペースが。左手前方に人が3人くらい集まっている所にキオスク端末があり、そちらでお店からもらったレシートみたいなのをスキャンして、承認されたら手続きはそれで終わりです。
もし有人カウンターに行けみたいなメッセージが出た場合は、現物確認がありますので、中央奥のカウンターに出頭します。現物は建前上未使用な状態で保有している必要があります。事前に使った場合は梱包し直しておきましょう。
手荷物預かり (Baggage Storage)
ターミナル2のランドサイド、タクシー乗り場の手前に1箇所あるのは把握しています。機内持ち込みのスーツケース1つ、12時間でSGD15 (1,200円) でした。日本のコインロッカーに比べると高いですがやむを得ません。
ジュエル (JEWEL、商業施設)
直接訪れたことはありませんが、ターミナル間のスカイトレイン(T2のTransf e EとT3のTransfer Bを結ぶ路線)に乗った際にJEWELの中を通りました。窓の外にはこの圧巻な滝が。。。マリーナベイサンズもそうですが、何気にシンガポールは派手なものが好きですね。華僑の血ですかね。今度シンガポールを訪れた際は足を踏み入れてみたいと思います。
逆に、ただこの滝を見たいだけであれば、このスカイトレイン(T2のTransfer EとT3のTransfer Bを結ぶ路線)に乗るのが一番楽かと思います、オススメです。
まとめ
ターミナルが4つに分かれていて、スカイトレインのつながりも複雑ですが、これらは自由に行き来できるというのを覚えておけばなんとかなります。後は、フロアがカーペットの範囲が多いというのが個人的にお気に入りのポイントです ^ ^
制限エリアのお店の数も膨大、3、4回訪れた程度では、全体の把握はできていません。お土産としてのオススメはブンガワンソロのクッキーです。TWGの紅茶は日本でも買えますので。
ラウンジの数も膨大ですので、これからも開拓を続きようと思います。
免税手続きもお忘れなく。
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