ヘルシンキ滞在は24時間、朝の6時にヘルシンキ西ターミナルに上陸し、朝7時にヒルトンにチェックイン、荷物を置いて(少し休憩したら)まずは王道どころの観光に出かけます。
ヘルシンキ中心部
ヘルシンキ大聖堂
まずは、ヘルシンキといえばこの真っ白な大聖堂がランドマークでしょう。エスプラナーで通り、ハーバーエリアなどからは200m位でありどこからもアクセスしやすいヘルシンキの中心です。滞在しているヒルトンからも1km程度で歩いても行ける距離ですが、この日はトラムの1日券を買ったので路面電車で向かいました。
雲ひとつないいい天気で、青と白のコントラストがギリシャのミコノス島のようでした(行ったことないので想像です・・・)。事前に写真で見ていた際は3階建てくらいかと思っていましたが実物はかなりの大きさです、人のサイズと比べると大きさがわかるかと思います。そして高台にあったんですね・・・結構な段数がありちょっと怯みました。
なんとか頑張って上まで登り入ってみると、白と金そして長椅子などは淡い色の木材で造作されており、全体的に明るめな空間が広がっていました。この色合いは日が当たらない長い冬も少量の光で明るく過ごせるようにという北欧スタイルに通じるものがあります。
そして祭壇も北欧デザインなのかシンプルです。祭壇画は「キリスト降架」で、両サイドに天使がひざまづいている像が置かれています。絵画上部の4つの円に見える部分はプロテスタント系福音ルター派の四福音書を意味する月桂冠ということです。シンプルですがコンセプトは明確で分かりやすいです。
長椅子の部分に扉が付いており区切られている作りになっているのも特徴的です。
正面を振り返ったところ、出入り口の上部にはかなり大きなパイプオルガンが設置されていました。曲線の空間でどんな響きをするのか機会があれば聴いてみたいところです。
北欧らしさが感じられました。
ウスペンスキー大聖堂
ヘルシンキ大聖堂の後は正教系の聖堂であるウスペンスキー大聖堂に移動です。日本語では「生神女就寝大聖堂」と言うようです。ヘルシンキ大聖堂と同じく小高い場所に建てられています。ヨーロッパやアメリカは硬い岩盤を地盤としている地域が多いですが、ここもそうした場所のようで岩盤が剥き出しになっていました。脇道を頑張って登ります。
先ほどのヘルシンキ大聖堂とはスタイルとは違い、初めてイコン(崇拝対象となる聖像)が並ぶ(イコノスタシスという)正教会系スタイルの教会に入りました。それぞれのイコンはリアリティがあり、陰影もはっきりした画風で綺麗です。表面は光沢もあり油絵なんでしょうかね。
金色の縁と合わせて、ローマ・カトリック、先ほどのプロテスタント系のスタイルとはだいぶ違うのが分かります。これら徒歩10分のところに隣り合っているというのも多様性を感じます。
天井の装飾も非常に細かく繊細です。中央のメインドームには星が描かれていています。淡い色合いで統一されておりなかなかセンスもいい感じです。こちらの教会はロシア統制時代に建てられていますが、今ではフィンランド正教会ヘルシンキ教区の主要な大聖堂となっていると言うことです。
ハーバー/マーケットスクエア
2つの代表的な教会を堪能した後は、港でお散歩&小腹を満たします。ちょっとした食べもの、物販の屋台が軒を連ねており、観光客も多く賑やかです。もうちょっと涼しかったらよかったんですけどね・・・
そんな中の1軒で小魚(ムイック)のフライをオーダー。
予想外の暑い北欧で食欲は低下気味ですが、レモンを絞ってこれであれば食べられます。味はまあ予想通りの味で、塩味と酸味が効いている素揚げといった感じです、美味しいですがまあ、、、
ハーバーには大型の客船が並んでいます。乗ってきたタリンクのタリン線は西ターミナルというちょっと離れたところから発着しますが、こちらはタリンクのスウェーデン線、バイキングラインはどこ行きか不明ですが、いずれにせよバルト海は海路がかなり充実しています。バイキングラインは、名前的にもっと海賊風の船にするといいと思うんですけどね。バルト海沿岸はこうした海路を活用してプランニングしてみると面白いかも思います。
私たちは、今回時間がないのでパスしましたが、世界遺産であるスオメンリンナ要塞のある島までのシャトル船もここから発着しています。
エスプラナーデ通り/商業エリア
港からは、ヘルシンキ1大きな公園通りエスプラナーデ通りにつながっており、その近隣は商業エリアになっています。ハーバーとは隣接しているのでそのまま散策します。
近くの商業エリアは歩行者天国になっており、現地資本のデパートであるストックマンやホテルなどが集まっています。この辺は区画いっぱいに大きな建物が並んでおり、丸の内、大手町をコンパクトにしたような感じです。
ここらで一息、ジェラートで休憩です。金額は覚えていませんが多分そこそこ高かったと思います。都合の悪い部分は忘れましょう。
カイヴォプイスト公園
スオメンリンナには上陸しませんでしたが、バルト海を見渡したいということで、カイヴォプイスト公園から海岸を目指します。バス停からは公園を突っ切って、、、この暑さで現地在住のホオジロガンも日陰で休憩しています。
案内してくれるようですのでついていきます。
海岸までやってきました。ちょっと逆光で見づらいですが、海の先には多数の島があり、その中の一部はスオメンリンナ要塞でしょう。スウェーデン、ロシアとの勢力争いの中で、重要な拠点だったようです。
そしてこの場所は「かもめ食堂」という、特に大きなストーリーは見えないけどのほほんとした雰囲気がなかなかいい映画のロケ地でもあります。場合によっては、この辺のカフェでそうしたまったりした雰囲気を楽しもうとも思っていましたが、ちょっと暑すぎてそうした気にはなりませんでした。
それにしても北欧のみなさんは太陽大好きですね。この暑さも冬の寒さに対して全然ウエルカムということなのでしょう。
サークル路線で車窓観光
ヘルシンキ観光もだいぶ満喫した感じですので最後はサークル路線でホテルに戻ります。あえて逆回りにして車窓観光にします。路面電車は新型、旧型ありますがこんな感じです。
カンピ礼拝堂
まずは、静寂の教会と呼ばれているカンピ礼拝堂の前を通りました。木造の円筒形の教会です。繁華街の中で落ち着いた静かな時を過ごせるように建てられたということです。教会とは思えないデザインが北欧っぽいです。
後ろはタリンにもあったフィンランド資本のソコスホテルです。
テンペリアウキオ教会
続いて、ヘルシンキ大聖堂と同じく福音ルター派のテンペリアウキオ教会(の敷地)の近くをチラッと通りました。こちらの教会は、ヘルシンキの地盤である岩盤を掘削して作られたまた特徴的な教会で人気です。この人たちもおそらく教会に向かっているのだと思われます。私たちはもう教会はお腹いっぱいになっておりスルーでした。またの機会に。
リンナンマキ遊園地
正面に写っている鉄骨の物体は一時期世界一恐ろしいジェットコースターと呼ばれていた代物です。重力、遠心力関係なしに宙返りする非常識な設計で、よく見ると横にもねじれて一回転していますので、お尻方向以外へのGが凄そうですね。絶叫系が好きな方は訪れてみるのもありでしょうか。
45分程度かけてホテルに到着しました。反対周りにすることはあらかじめ予定していたわけではありませんでしたが、予想外に色々と見つけて有意義でした。
まとめ
連日新規訪問先の忙しい観光が続いておりますが、ここヘルシンキも24時間しかありませんので朝から頑張って観光に繰り出しました。まずは、王道どころのヘルシンキ大聖堂と、これはお好みで削られることもあるであろうウスペンスキー大聖堂を見て回りました。プロテスタント系も、正教会系もそれぞれ初めてで、まるっきり作りが異なり違いも明確で見聞が広がりました。
その後は、中心地の繁華街と、エスプラナーデ、カイヴォプイスト公園といった整備された公園を周りました。北欧らしくきれいに整備されており3日ぶりに洗練された都市に多少ホーム感が感じられ、翌日からのオソロシアに向けて一旦リフレッシュできました。
とはいえ、やはりヘルシンキは、タリンやリガに比べると見どころは多く、テンペリアウキオ教会などはまたの機会にはぜひ訪れてみたいところです。羽田空港の再拡張からはヘルシンキ直行便もできたので、また立ち寄る機会はそれなりにありそうということで、楽しみにしておきます。そしてその時はもうちょっと涼しい気温で観光したいところです。
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