大足
重慶3日目は1日大足へ遠足です。大足は重慶市(大足区)ではありますが、重慶中心地から80km程度離れており、旅行者が比較的利用しやすい鉄道、路線バスなどはなく難易度は高めです。
まずは、ホテルのお気に入りのラウンジで朝食を取った後、いよいよ大足に出かけます。
大足石刻は、当地の密教、仏教、道教などの信心の結果として岩を削り出して残された文化遺産で、中でも宝頂山石刻、北山石刻が有名です。それらは大足の中心部からそれぞれ10km、2km離れており、2014年当時はそれほど観光地として発展しておらず(特に外国人に対しては)難易度高めでした。最近では改善されているのかな?
重慶汽車駅
まずは、重慶汽車駅(バスターミナル)から大足汽車駅(バスターミナル)まで長距離バスで移動です。そこから乗合バスかタクシーで、宝頂山石刻、北山石刻にアクセスすることになりますが、タクシーはメーター制ではなく交渉が必要です。そして、タクシー自体の台数もそれほど多くなく、白タクも日常的な手段の1つとなります。うーん、面倒・・・
重慶バスターミナルアクセス
ヒルトン重慶のある両路口から重慶駅はほぼ隣接していますが高低差が数十mあります。両路口の地下鉄入口付近から重慶駅を望められるところがありますので事前に位置関係を偵察しておきました。中央の高層ビルの右側が鉄道駅、左側がバスターミナルです。
さらに左側にもう1つバスターミナルがあります。調査の結果、大足行きは↑のバスターミナルのようです。
ちなみに夜はライトアップが綺麗です。立体感を感じられる重慶らしい眺めでもありますね。
この高低差の行き来は、階段とエスカレーターを使う方法があります。
階段
階段はすごいインパクトです。かなり年季の入った建物基礎に後付けの配線、両脇には飲食店、八百屋などが所狭しと並びエネルギッシュさを感じます。
エスカレーター
一方のエスカレーターですが、こちらもかなりの高低差でモスクワ地下鉄並みです。
大した金額ではない(1〜2元だったかな?)ですが多少お金がかかるのでご注意ください。見た通りかなりの高低差ですのでその価値は十分にあります。特に上りは効果的ですかね。
エスカレーターで重慶駅のある麓まで降りてきました。マクドナルドの左側にある重慶汽車站(駅)が今回の大足行きのバスが出るターミナルです。「汽車」は中国語ではバスを指します。
チケットの買い方@重慶汽車駅
英語も日本語も通じませんでした(2014年当時)。ただ、当然漢字は通じるので、必要な情報を携帯に文字打ちもしくは手書きなどでやり取りして購入できました。電光掲示板には直近のルート空き状況などが出ていますので、あらかじめ便番号など指定するとよりスムーズかと思います。
大足、2人、9:20発など・・・と書いて伝えると価格が提示され最終的にこうした切符が出てきました。大足行きはそれなりに本数があるので予約なしでもなんとかなるかと思います。それぞれの項目を解読すると以下の通りです。
- 到达站:到達駅、目的地 → 大足であることを確認
- 票价:43元(850円程度)
- 开车时间:開車(中国語は門構えを省略するケースも多い) → 発車時間
- 車次:便数 4514 → 乗車時に確認しましょう
- 車型:中型中級
- 座号:座席番号 → 指定席ですのでご注意ください。
- 检票口:改札口 → 状況の把握のため、改札口付近で待機するのがいいかと思います。
そうか、途中通じなかったやりとりがありましたが、おそらく車両/座席が、中級なのか豪華なのかを聞かれたのかと思います。分かっていれば豪華がよかったがまあいいか・・・
重慶 → 大足:4514号
余裕がなかったためかバスの外観の写真は撮り損ねました。中級ということですがそれほどボロくはありませんでした。とりあえず大足行きのバス搭乗に成功し一安心です。9:20発のはずでしたが全員揃ったので時間前に出発です。
大足まではなんだかんだ2時間半かかりました。バスターミナルからでてみると、、、おおっ、大都市とは違った景色です。
ここからは、地域内に分散する石刻に個別に分散する感じです。便利な観光ツアーみたいな勧誘はありませんでしたね。
大足石刻
まずは大足石刻ですが、この周辺には仏教を中心とした石刻遺跡が多く残っています。それらをまとめて大足石刻として世界遺産に登録されています。北山石刻、宝頂山石刻、南山石刻ほか、域内に40の石刻があるということですが、中でも有名なのが宝頂山石刻と北山石刻です。
特に中でも宝頂山石刻は大規模で、綺麗に残っている遺跡で、幅30mの釈迦涅槃聖跡図が見どころです。北山石刻には、5000体の彫像が現存し数珠手観音像や孔雀明王像などが有名です。
今回は、石刻デビューということで王道どころの宝頂山、北山を訪れました。
宝頂山石刻
北山石刻
大足汽車駅
石刻巡りでどの程度の時間が必要か分かりませんでしたので、帰りのチケットは観光が終わってから買うことにしました。重慶行きは主要路線ですのでかなり頻繁に出ており、事前手配の必要はないかと思います。
チケットの買い方@大足汽車駅
重慶よりも小さくチケット窓口もわかりやすいです。
往路での反省を踏まえ豪華席を条件に入れてみました。結果、車型が「中型高一」になりました。価格は40元で安くなりました・・・???謎です。まあいいや。
あとは、手続きとしては時間に合わせて乗車するのみです。
トイレ
残念なお知らせとして中国のトイレ、特に田舎のトイレの惨状はかなりのものです。このバスターミナルのトイレも壮絶でした。とはいえ、長距離バスに乗る前ですのでここでトイレに行かないという選択肢もなかなか取りづらいかと思います。覚悟の上ご利用ください。雑になりがちな男性のみかとも思いましたが女性側もかなりの惨状ということで日本の良さを再発見できるでしょう。
大足で一番まともなトイレは宝頂山石刻の有料エリアのトイレかと思います。交通戦略と共にトイレ戦略も重要かもしれません。
大足 → 重慶:4545号
「高一」のバスですが、実際の車体は往路とそんなに変わらない印象です。十分近代的なバスといえます。土埃で汚れているのは自然に近い場所ですのでやむを得ないです。
中も「中級」とそれほど変わりません。うーん、前方シートになったということなのかな。。。
眺め
とはいえ、前方シートは眺めがよく楽しめました。大足周辺は、路肩は土で土埃がひどく、車がドロドロになる理由がよく分かります。
高速のゲートが中国風のデザインで凝っていました。
重慶陳家坪汽車站
到着地は、重慶汽車駅ではありませんでした。チケットをよく見ると重慶駅ではないですね・・・こういうこともあるのでちゃんと確認しましょう。
こんな時でも今の時代はGPSが使え便利です。確認すると重慶陳家坪汽車站といことで、1km位のところに地下鉄駅があり自力で帰れる範囲なのでまあいいや、ということでなんとか生還しました。多少距離があるのと、大足で軽めにお昼を食べていますが安心感からお腹が減り、甘いジャスミンティーと中国特有の甘くないもちもち系とうもろこしをゲットしてお祝いです。
まとめ
中国奥地は、当然日本語も英語も使えず、我々が中国語を使えない場合は漢字を使った筆談になります。簡体字では、字体が多少違ったり、意味も微妙に異なったりしますが、それでもかなり有用かと思います。チケットで使われる単語を押さえておくとスムーズかと思います。
往路は特に問題なし、復路は渋滞のせいなのか重慶汽車駅まで到達しませんでしたが、リカバリー可能、どのみち汽車駅に着いた場合でもエスカレーターでお金かかるのでまあいいかといった感じです。
大足自体は、素朴な田舎町で町の人も変に外国人慣れしておらず親切、トータルの印象は悪くありません。ただ、田舎のトイレの問題は大きいですね・・・
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