コロナ明け海外再開はシルクロードを巡る冒険旅行!

2023.07 シルクロードの旅
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2023年、COVID-19パンデミックから3年が経ちウイルスも弱体化し共存の方向に落ち着きつつあります。2023年3月からは日本においてもマスクは個人の判断となり、各国の入出国制限もかなり緩和されつつあります。とはいえ、旅行業界は世界的にまだダメージは大きく、コロナ前の環境には戻っておらず、フライトもホテルも値段は高止まりしている状況です。加えてここ3年でロシアのウクライナ侵攻による原油の高騰、欧米のインフレ抑制のための金利上昇により円安が進み、日本円ベースではいろいろ「かなり高い」印象です。

私たちの環境としてANAマイルは期限延長が続いておりそこそこのマイル数になっているので、一部利用して実費負担を抑えて海外に行ければと計画しました。

当初計画:東南アジア4カ国周遊旅

久しぶりの海外、特に国際線による旅行感を!という点で張り切って以下のようなプランで、4カ国6都市の周遊プランを予約していました。5つの航空会社を乗り回し、アジア圏の旅行なのにエチオピア航空の以遠権フライトも含み、アフリカの息吹をも感じられるという点でなかなかいいプランでした。原油高のためサーチャージが高額というのはちょっとネックでした。

ただ、宿代が思うように安くならない。。。格安の代表都市であるタイでさえも、そこそこリゾート感のあるホテル/部屋は3万円オーバーといった状況です。台湾やソウルでも一定のグレードでは2万円オーバーとかつての相場感とは違い、うーん、いまいちと踏み切れない状況でした。

見直しプラン:シルクロードの旅

ということで、別のプランを検討してみることに。

とはいえ、ヨーロッパはサーチャージに加え円安の影響でやはり滞在コストが高い、、、物価として割高感がそれほど高くない地域ということで、アジアとヨーロッパの間にある中央アジア&コーカサスをターゲットにしました。

中央アジア&コーカサスとした理由

この地域とした理由は3つあります。

  • シルクロードの魅力
    この地域は、多くの人にとって場所も曖昧、興味もない地域かと思いますが、シルクロードの中継都市が多い地域です。また、カスピ海は油田の発見により周辺国は経済力を高めており、黒海は内陸のビーチリゾートとしてロシア/ヨーロッパから人気の地域になりつつあります。
  • 特典航空券がお得
    距離的には東南アジアよりも遠い地域にも関わらず、ANAでは同じ63,000マイル(ビジネスクラス)で、特典航空券としてお得感があります。とはいえ、フライトがあるのは、カザフスタンのアルマトゥイと、ウズベキスタンのタシュケントのみ、運行航空会社もアシアナ航空のみです。アシアナ航空は大韓航空との合併が予定されており、今後スタアラ脱退の可能性もあるかと思います。とすると、二度と行けなくなる可能性も・・・いつ行くの?今でしょ!
  • 物価が安い
    元々物価が高くない国々、各国独自のマイナー通貨ということで円安感が米ドル、ユーロほど強く感じない点も、円安の状況としてはベターな選択と言えるかと思います。(元々の相場を知らないので、これでも相当高くなっているのかもしれませんが。。。東南アジアは元々の物価を知ってしまっている影響もありますかね。)

フライトプラン

見直しを行ったのは2023年4月中旬、本来席数の少ないビジネスクラス2席で思い通りの旅程を組むにはかなり厳しい状況です。タシュケント、アルマトゥイともにアシアナ航空ですので仁川乗り継ぎ、東京-仁川間の特に直行便はほとんど埋まっている状況で、さらなる乗り継ぎを含め広い範囲で空き状況を探る必要がありました。

結果的に取れたルートが以下になります。今回は後述の通り、中央アジア/コーカサスで行きたい都市が多く、できるだけ当地での日程を多く取るためにいつものストップオーバーは時間短めです。

往路

往路は羽田発ですが、ソウル到着が金浦で、金浦から仁川に移動が必要です。荷物もピックアップ、預け直しが必要で面倒ですが、10年ぶりのソウルですので途中街中でランチでもとりつつ5時間の滞在を楽しみたいと思います。そこから7時間45分というそこそこ長いフライトでウズベキスタンのタシュケントに向かいます。

復路

復路は、仁川-東京のダイレクトは空きがありませんでした。経由地はお気に入りの福岡を選択しました。福岡の沖ノ島には、シルクロードを介してもたらされた奉献品が多く、広義のシルクロード貿易に含まれる都市とも言え、今回の旅にぴったりです。

カザフスタンのアルマティを23:00に経ちソウルに7:40に到着するオーバーナイトフライトです。時間的にはいい感じですが、時差の関係でフライト時間は5時間40分しかなく睡眠時間はほとんど取れません。仁川では1時間の乗り継ぎ時間で福岡に。かなりタイトですが、アシアナ同士なので乗り遅れても保障されるでしょう、さらにその先で福岡-東京もありますが、これもANAの特典航空券ですしなんとかしてくれるでしょう。土曜日ですので当日便がなく翌日以降になっても影響は大きくないです。

訪問都市

さて、中央アジア、コーカサスは、全ての国/都市が知名度がないと思いますが知名度向上もかねて一応・・・

ちなみに日本人の海外訪問者数は、コロナ前の2019年で

  • 1位 アメリカ合衆国 375万人
  • 2位 韓国 327万人
  • 3位 中国 267万人

以下 台湾、タイ、香港と続きます。ちなみにヨーロッパで一番訪れているのはスペインで67万人、アフリカで一番訪れているのはエジプトで5.2万人、南米はブラジル7.8万人です。という中で中央アジアは、ウズベキスタン2.3万人、カザフスタン9,700人、ジョージア9,400人、アルバニア6,500人とかなり少ないです。せっかくですので何箇所かまわってこようと検討しました。

ウズベキスタン

中央アジアで一番訪問者数が多い国です。訪問目的としてはサマルカンドの世界遺産が一番ですかね。

サマルカンド

シルクロードの要衝であり、イスラム神学校であるメドレセやお墓である廟は世界遺産にも登録されています。そして、それら施設にも使われている青いタイルは、シルクロードの交易でもたらされたペルシャの顔料と中国の陶磁器が組み合わされて実現しています。中央アジア有数の観光地であり中央アジアに行くなら外せない都市です。

ブハラ

サマルカンドと同様かつてのオアシス都市です。旧市街は、シルクロードの雰囲気が残され、世界最古のメドレセなども残っているということで是非とも訪れたいところです。モスクに併設されたミナレットは、46mの高さがあり地震にも耐え、破壊の代名詞であるチンギスハーンの襲来でも破壊されなかったということです。

タシュケント

ウズベキスタンの首都であり、人口は200万人、中央アジア有数の中核都市です。ウズベキスタンへのフライトもタシュケントが一番多いです。とはいえ観光資源はそれほど多くなく、サマルカンドへのゲートウエイ都市として訪れる人が多いです。最近ではきれいな公園の整備など進んでいるようですので時間があれば見て回りたい都市です。

カザフスタン

国土面積は世界9位でありながら国土の大部分が砂漠とステップで人口は1,900万人しかいません。ソ連時代はロケットの宇宙基地で有名でした。

アルマトゥイ

南に4,000m級の天山山脈があり、イラン方面に抜けるルートの一つとして古くから交通の要衝だったようです。最近では中国の一帯一路(ヨーロッパと中国を繋ぐ内陸輸送路)もここアルマトゥイを通っています。その点で、人口150万人でカザフスタン最大の都市です(首都はアスタナ)。また、緑が多く庭園都市と呼ばれています。標高が750mと高いので夏涼しそうですが、最高気温は30度を超えるということで実際はそうでもないようです。

アスタナ(ヌルスルタン)

首都のアスタナは、カザフスタンのドバイと呼ばれる人工の街です。奇抜な建築物が並ぶ独特な景観で、その都市計画の策定は黒川紀章が行ったというのは日本人としては興味深い点です。ただ、今回通り道ではないのでパスですかね。また、ここの地名由来(拠点)の航空会社エアアスタナには搭乗します。

アゼルバイジャン

アゼルバイジャンが立地するコーカサス地方は全般として人種、宗教が複雑で、関連した紛争が多い点には注意が必要です。南コーカサス一番の人口を抱えるアゼルバイジャンは石油産油国として知名度UP中です。

バクー

アゼルバイジャンの首都で市域人口230万人、都市圏人口500万人の大都市です。産油国の首都ということでオイルマネーによる公園、道路が綺麗に整備、奇抜な建物が建設される一方で、旧市街は世界遺産にも登録されています。

ジョージア

かつてロシア語読みで「グルジア」と呼ばれていた国です。日本人の場合ビザなしで365日滞在でき、観光に加え労働もOKということで、バックパッカー、ノマドワーカーの一部に人気の都市です。また、不動産の取扱いに関して、取得税、固定資産税がなく外国人も売買可能というのも一部知られています。文化的には、過去の民族紛争などの影響からか保守的な考え方を持つようですが、黒海沿いのリゾート地であるバトゥミはロシア系も多く比較的寛容ということです。

バトゥミ

黒海沿いのビーチリゾートでカジノが多く、黒海のラスベガスと呼ばれています。ただし、人口は20万人程度でスケール感はイマイチです。夏場はその何倍もの観光客でごった返すということですが、ロシアからの来訪が多いということでウクライナ侵攻後は状況が変わっているかもしれません。常夏でバテる私たちにとっては、ほどよい四季を持つリゾート地という点は魅力で、これを機に偵察してみたいところです。

中央アジア・コーカサス周遊プラン

見事にユーラシア大陸の真ん中辺を周遊するルートとなりました。

知らない航空会社、シーズンフライトも多く、フライト時間は短いのに発着時間が深夜など、かなり苦労しました。なかなかいいプランが組めず、タシュケントは1泊滞在を2回行う旅程となってしまいました。まあ、同じホテルにして大きな荷物を預けておければそのメリットもあるかと。

前半は大分忙しいプランですが、後半リゾートステイでその分ゆっくりしようと思います。福岡では、再び吉塚うなぎに行きたかったのですが山笠最終日ということもあり予約できず。。。ランチは適当に、遣唐使時代の外交施設であった鴻臚館跡をサクッと見てシルクロードの旅の終わりとすることにします。

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現地時間・スケジュール 宿泊
7/5(水) (900 羽田 → 金浦、仁川 → タシュケント 2020) タシュケント泊
7/6(木) (800 タシュケント → サマルカンド 1008)
観光:レギスタン広場、アムールティムール廟
サマルカンド泊
7/7(金) 観光:世界遺産 シャーヒ・ズィンダ廟群ほか
(1240 サマルカンド → ブハラ 1504)
観光:世界遺産 ブハラ旧市街
ブハラ泊
7/8(土) 観光:ブハラ旧市街散策
(1625 ブハラ → タシュケント 1725)
観光:タシュケント市内散策
タシュケント泊
7/9(日) (735 タシュケント → バクー 930)
観光:世界遺産 バクー旧市街
バクー泊
7/10(月) 観光:バクー市内散策
(1745 バクー → バトゥミ 1915)
バトゥミ泊
7/11(火) リゾートステイ バトゥミ泊
7/12(水) リゾートステイ バトゥミ泊
7/13(木) リゾートステイ
(1950 バトゥミ → アルマトゥイ 0135)
アルマトゥイ泊
7/14(金) 観光:アルマトゥイ市内散策
(2300 アルマトゥイ → )
機内泊
7/15(土) ( → 仁川 → 福岡 1015)
観光:鴻臚館
(1410 福岡 → 羽田 1600)

まとめ

コロナ明け、3年ぶりの海外旅行は、当初はおとなしく東南アジアの予定でしたが、東南アジアの良さである物価の安さが感じられず、ハードシップ高めの中央アジア/コーカサスのシルクロード方面に方向転換です。

都市間移動は、国境を越えるフライトでシーズンフライトが多く組み立てに苦労しましたが、ウズベキスタンではイスラム文化の残るオアシス都市、バクーはカスピ海沿いの200万人都市の洗練された都市、ジョージアのバトゥミは黒海リゾート、アルマトゥイはおまけ、福岡は鴻臚館でシルクロード貿易の東端も抑えて、コンセプトに沿ったプランとなりました。

行ってきた感想としては、3年ぶりの海外にしては大きな事件もなく思いのほか平和でした。そして、いずれも魅力的な都市で、久しぶりの海外を満喫できました。ただ、どこもとにかく暑い、、、気温はウズベキスタンですが、湿度の関係で体感一番暑かった(蒸し暑かった)のは福岡でした。

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