沖縄宮廷料理
沖縄は日本の他地域と離れており食文化としてもかなり違います。ジューシー、ラフテー、沖縄そばといった一部の料理の知名度は広まっており、私たちも沖縄に訪れたことがありませんでしたが東京で楽しんでいました。
一方で、沖縄旅行に向けて調べている中で沖縄宮廷料理というものがあることが分かり、そのメニューも独特、名前も意味不明、写真を見ても味の想像がつきません。興味津々で、せっかくならと最終日のディナーとして予約、楽しみにやってきました。
赤田風
そんな宮廷料理のお店の中で赤田風というお店にしました。お店の場所は首里城の近くです。ほんとは首里城周辺を訪れた滞在前半に行きたかったのですがその時期は予約でいっぱいでした。
お店は、住宅地の一軒家、テーブル数は2つのみです。そのため予約は必須です。
座敷とテーブルが1つづつです。1番手だったので好きな方をどうぞということで、奥の座敷の方にしました。
メニューは3種類で、7品コース、10品コース、12品コースがあります。それぞれかなり手間のかかる料理のようで予約の段階で事前にオーダーする必要があります。せっかくですので12品コースで予約しました。
メニュー
ぽーぽー
硬いのか柔らかいのか、甘いのか辛いのか、温かいのか冷たいのか、中に何か入っているのか、、、さっぱり予想のつかない代物です。答えから言うと、柔らかく、若干甘しょっぱく、温かい食べ物です。甘塩っぱい肉味噌を小麦粉の生地で包んだものでした。アペタイザーとしていい感じです。
中身のお吸い物
中身は、豚の胃や腸をスライスしたものということです。白い平麺に見えるものが中身で、下処理として臭みをとるのが非常に手間がかかると言うことです。お吸い物自体は余計なものは一切入っておらず、鰹出汁と塩醤油でシンプルです。で、中身は臭みではないですがやっぱり若干独特な風味がありますね。食感もぷにょぷにょでこちらも独特です。面白いです。
温かいものは温かく、温度管理も完璧です。
芋くずアンダギー
続いては芋くずアンダーギー、紅芋を蒸したものに澱粉つけて揚げた食べ物です。来た瞬間の香りがいい!!!外はカリカリ、さくさくで、中はネットリ作りたてです。
油のしつこさはなく、2つでボリュームもありましたが飽きずにいただけます。素材の味が楽しめます。
ミヌダル盛り合わせ
右がミヌダルで、田芋の素揚げ、ゴーヤの梅干し漬けと合わせてのサーブです。ミルダルは茹でた豚肉に黒ゴマをつけた感じですが作りたてで湯気がすごく、豚肉は結構な厚さがありますが筋がなくスッと噛みきれます。田芋揚げはアンダーギーと同じく表面カリカリ、中しっとりでした。
豆腐ヨウ
豆腐ヨウは豆腐を紅麹泡盛で発酵させた食べ物です。予約当時はこれが品切れで11品コースになっていました。復活してよかったです。初めてでしたが、歯応えはかなりハード、旨味に加え酸っぱさがあり豆腐というよりはチーズに近い感じです。濃厚ですのでちびちび食べるものらしいです。
泡盛ベースということでアルコールが相当強くお酒に弱い私たちはどうかと思いましたが、結果大丈夫でした。香りもいいですね。
花イカ盛り合わせ
漆の器が美しいです。首里城のイメージにも通じ宮廷料理の雰囲気が感じられます。
左から時計回りに、からし菜と沖縄の魚グルクンの蒲鉾、人参揚げたもの、煮卵、手前が甲イカの刺身、中央はカジキの昆布巻きと盛りだくさんです。イカ刺しのカットもいろいろパターンがあるようです。煮卵は結構塩味強めでした。12品といいつつ実際にはかなりの品数です。1品1品は素朴な味わいですが、これだけ用意するのは大変ですね。おもてなし料理です(私たちは当然自腹ですが・・・)。
昆布イリチー
続いてはイリチー、炒め物のことです。これは熱々というよりは温かいレベル、昆布はほくほく、素材の味を強く感じます。
ドゥルワカシー
タイモの茎の部分と豚肉がすりあわされており繊維質の食べ物です。これも独特の食感ですね。琉球宮廷料理は彩はあまりこだわらず、食感にかなりこだわってる感じがします。芋強めの味です。沖縄は芋をベースとした料理が多いですかね。
ミミガーのピーナッツ和え
ミミガーが豚の耳で結構抵抗ありますが、きゅうりと和えられているからか耳感はあまり感じませんでしたね。青臭いきゅうりが苦手ですが、この料理ではおいしくいただけました。ピーナッツの味が強めで耳の味はよく分かりません。
ラフテー&ジューシー
最後にメイン、ラフテー(豚の角煮)とジューシー(炊き込みご飯)です。
コースも終盤になりお腹もいっぱいになりがちなところにヘビーな料理です。付け合わせのゴーヤが機能します。ジューシーも豚の脂でお米がパラパラです。ともに手間がかかっているのがよく分かります。
デザート
最後はデザート、メロンでフィニッシュです。
12品コース 11,000円 × 2 さんぴん茶 × 2
まとめ
沖縄最後の晩餐は沖縄宮廷料理で。沖縄は、日本の他地域から距離が離れていることもあり独特です。居酒屋等のポピュラーな料理も独特ですが、宮廷料理も独特です。
せっかくですので一番品数の多い12品コースにしましたが、1品1品のボリュームがそれなりでかなり満腹になりました。そして、素材自体は芋や豚、昆布といった素朴ですが、手間がかなりかかっており、このお店においては鮮度、温度が完璧、宮廷料理のおもてなし料理の雰囲気が感じられました。
赤田風は場所も首里城のすぐ近くですので、合わせて宮廷文化を体験するのもいいかもしれません。
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