こちらの記事でロシアのスターリンゴシック様式に関して記事にしました。
実は、スターリンゴシック建築はロシアだけではありません、ソ連時代にラトビアやポーランドにプレゼントしています。そんな中で、個人的に一番バランスが良いと思っているのがここワルシャワにある文化科学宮殿です。昔からドイツとロシアの板挟みにあって、領土の取り合いになっていたポーランド、ポーランド人の中にはこの特徴的な建物をネガティブに捉えている人も多いようです。
文化科学宮殿 (Palace of Culture and Science)
ワルシャワ中央駅のすぐ近くにあります。
ではその外観を、広大な敷地にドーンと、裾野が一部木々に隠れてしまっていますが、尖塔のとんがり具合、中層あたりのサポート、最下層の裾野の広さ、非常にバランスがいいです。
セブンシスターズと同様にスペックを。
- Construction: 1955
- Height: 230.7m
- Floor Count: 43
- Use: Office
高さは、モスクワ大学より4.3m低いだけ、セブンシスターズと比較してもトップクラスの規模、気合い入ってます。高い建物が少ないワルシャワでこの威圧感のある建物は一番のランドマークになっています。ワルシャワ中央駅と隣接していますので駅の目印にもどうぞ・・・
文化科学宮殿という名前ですが、裾野の低層には博物館、劇場、映画館、コンベンションセンター的な施設になっているようです。宮殿ではないですが、文化科学的な観点では一定の役割を果たしているようです。
ちょっと隠れてしまっており見にくいですが夜には紫色にライトアップされます、若干ミステリアスな感じです。
展望台
地上30階が展望台になっており人気の観光スポットになっています。
入り口はこんな感じで、垂れ幕のようなものがあり何かしらの展示会が催されているようでした。イベントとして今なお文化科学的な貢献を果たしているようです・・・
中に入るとなかなかソリッドなインテリアでした。モールディングはありますが石造りの直線的な構造です。そして展望台に向かう結構な行列が、、、
先進国では行列が想定される場所には大抵ロープでガイドがありますがかなり自由な感じです。踊り場にはカフェなどもあり、用途としても結構フリーです。
行列のままチケットを買って、改札みたいなのを通ってエレベーターに、全体で15分位でした。写真はないですが、エレベーターにはこれも東欧あるあるの1つで、エレベーター操作のおじさんが椅子に座っています。このおじさんなしにすればもうちょっと乗れるのに・・・
展望台のフロアに到着しました。巨大な吹き抜けになっています。
展望台からの眺望
展望台はテラスですが、柱が太く大きいので内側からの視界はあまり広がりません。奥行きもあり、天井も高いので空間的には十分な広さですが・・・
北東向き
初夏ということもあり広い緑色の大地が気持ちいいです。
ワルシャワはポーランドの首都で人口は180万人強、人口だけで見ると日本だと第4位の札幌市(195万人)と第5位の福岡市(150万人)の間位ですね。その割に中心部の密度はそれほど高くなく、町の中心ですがかなりひらけた印象です。
北西向き
この辺りがおそらくビジネスの中心なのでしょうね。近代的な超高層ビルがいくつかあります。一番左の低層が欠けているビルはインターコンチのようです。
南西向き
青い屋根の平たい建物はワルシャワ中央駅です。私たちが明日乗るワルシャワ → クラクフの高速鉄道もこの駅から出発します。その左側に見えるミラーガラスの高層ビルはMarriottです、鉄道アクセスに便利な立地ですね。
南向き
こちらが正面になるのでしょうか、敷地内の緑地がシンメトリーに整備されています。
ラウンドアバウトと普通の交差点を組み合わせたような不思議な交差点です、花壇も綺麗、路面電車&バスがおもちゃのようです。
まとめ
建物の大きさ、敷地は周囲の建物に比べ広大で、良くも悪くもワルシャワのランドマークであることは間違いないです。
共産主義時代の象徴であるこのスターリン様式の建物と近代的な高層ビルの組み合わせは世界で唯一ここワルシャワだけで独特の印象を与えます。何気に一般人が入れるスターリン様式の建物は、ロシアのホテル2つとここ位で貴重です。テラスからの眺望は遮るものがなくワルシャワの街並みをサクッと見渡すのに最適です。中央駅や地下鉄の駅からも近いので是非!
コメント