琴平観光 〜琴平門前町散策 金丸座など〜

2022.12 瀬戸内巡り
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かつてこんぴら詣が流行った江戸時代後期は、当然今ほど交通の便が充実していませんでした。瀬戸内海を渡るのは船ですが、基本的には徒歩での参拝になります。したがって居住地により、中国地方など近隣からの参拝で3、4日、江戸や大阪からの場合は1週間〜1ヶ月の旅程となります。人生に一度、せっかくの参拝ですので数日滞在してエンジョイしたようです。

で、金刀比羅宮の参拝自体は半日もあれば十分、それ以外で何をしていたかというと、俗の世界で、芝居小屋、富くじ(今でいう宝くじ)、飲み食いなど門前町が栄えました。

金丸座

そんな経緯で建てられた芝居小屋ですが、一時はかなり荒廃したようですが、江戸時代後期の劇場建築としての重要性が認識され、重要文化財に登録され、今の位置に復元されたということです。

この金丸座では今でもこんぴら歌舞伎が毎年興行され、実際に使われている点で、単純に博物施設的な位置付けとは違うリアリティがあります。そして、興行が行われていない日は内部の見学が可能です。16時までですのでご注意ください。

内部は復元ということですが、それでも築50年近く経ちますので味があります。舞台は、廻り舞台として円形の部分は回転します。舞台前の平場は畳敷きで枡席になっています。一つ一つの枡の定員は5人ということで結構詰め詰めな感じです。観客席を分断して舞台につながっている廊下的なところが花道と呼ばれる部分です。役者が観客席の間に入り込む形で演出上効果が高いようです。四角く床板が切られている部分はスッポンという床下から役者が登場するせりあげの仕組みがあります。

平場の両脇が桟敷席で、平場よりも上等な席とされています。2階席もあります。馬蹄形のオペラ劇場と似たような席配置ともいえます。

見学は舞台裏も可能です。控室は、主役級の個室がいくつか、それ以外の人用の大部屋はこんな感じでした。

先ほどの廻り舞台や、すっぽんに通じる奈落です。奈落の底はそれほど深くはありません。背の高い人は頭をぶつける可能性もあります。江戸時代からの仕組みということで廻り舞台の回転やせりあげは人力です。

頑張ってるなーとは思いますが、紀元前に作られたローマのコロッセオにもせりあげの仕組みはあるので演出の歴史は長いようです。

門前町

歴史ある門前町ということもあり、そういった風情の建物も多いです。観光地の陽気な雰囲気はいいですね。

鞘橋

刀の鞘のように沿った形状で屋根のある珍しい橋ということです。渡ることはできないようですし、この日は700段を上り下りしてきて歩数を温存するために遠くからの鑑賞で終わらせました。

近くには、金の提灯広場がありました。

金陵の郷

西野金陵株式会社という日本酒醸造メーカーの本社でありつつ、かつての日本酒醸造にまつわる博物館的な機能も有し見学させてもらいました。見せていただいたこともあるのでこの日の会席ディナーではここの銘柄があれば優先することにします。

灸まん

参道沿いの至る所に宣伝があり、サブリミナル効果が効いて灸まんに引き寄せられました。伊勢の赤福みたいなものですかね。悪くないです。

高灯篭

1860年に作られた高さ27メートルの日本一高い灯籠で、国の重要有形民俗文化財に指定されているということです。駅の近くにあります。こちらは散策時ではなく、駅からうどん屋に歩いていく途中で見かけました。かつては瀬戸内海を航海する船の指標として建てられ、船人がこんぴらさんを拝む目標灯となっていました。

現時点ではだいぶ内陸ですが、当時は海がもっと近かったのでしょう。

まとめ

こんぴら詣は、今回の旅行プランの中で1、2を争うメインイベントでしたが、日程としては結果的に半日程度しか取れませんでした。

午後イチに琴平に到着し、参拝自体は午後15時位までに終え、疲れた足ではありますが、温泉で休む前に琴平の門前町を軽く見てまわりました。

滞在したホテルから金丸座はすぐですがそこそこ勾配があります。意外としっかりした設備で、リクエストに応じてボランティアの方から説明もしていただけますので色々勉強になります。麓の繁華街はちょっと全盛期に比べれば寂しさが見え隠れする部分もありますが、それでも観光地の体はなしていて雰囲気はいいです。地元の酒造メーカーの見学、気になっていた灸まんをゲットしてミッション終了です。

この後は、温泉に入って、ディナーです。

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