午前中に国会議事堂、イシュトバーン大聖堂を見学して、地下鉄でブダサイドの「Széll Kálmán tér」駅まで、そこから丘の上のヒルトンに戻る途中に気になるレストランArany Kaviar Etteremがあります。Kaviarはハンガリー語ですがキャビアです。キャビアは日本では一般的にチョウザメの卵だけを指しますが、そもそもは魚卵全体を意味しており、鮭・マスの卵イクラを使った料理も含みます。ちなみにイクラはロシア語икраから来ており、英語だとRed Caviarです。
立地
ブダの丘のふもとで一般的にはあまり便利とは言えない場所かと思います。ヒルトン滞在者であれば歩いていけます、ちょっと坂ですけどね。
インテリア
入り口は間口も狭くそれほど目立たない感じですが、奥行きはそれなりにありこうした中庭に面したテーブルもあります。あらかじめ予約していきましたが、中庭の席から案内されます。
ランチの時間帯でも真っ白&皺ひとつないテーブルクロスがかけられ優雅な感じです。
メニュー
当時はLunchtime Caviar Menuというメニューがありあらかじめ予約していきました。4コースで一人当たりHUF 13,440(5,700円)ということで、そこそこお値段はしますが、キャビアですからね・・・
まずは温かいパンが運ばれてきます。これもバスケットでナプキンに包まれてしっかりしています。バターもかなり大きめの蓋付きの入れ物で擦り切りいっぱいの状態で提供されます。
Amuse bouche
アミューズブーシュは卵の殻の中にプリン的なものにイクラとミントの葉の組み合わせです。アミューズからCaviarを使ったメニューで期待が持てます。卵の殻をこんなに綺麗に割るのはかなり大変だったと思います。
前菜 : Beef tartar with Keta salmon caviar
東ヨーロッパでよく見る牛肉のタルタルステーキはこの旅行で3度目です。それにKeta Salmon Caviarということですが、イクラの魚種など考えたこともないですね。先ほどのいくらはなんのサーモンだったんだろう・・・
横長のお皿に3ポーションきました2つはうずらの卵も、ごませんべいも2つにセットされています。コンビネーションを楽しめということでしょうかね。おしゃれな盛り付けです。
スープ : Yellow Beetroot veloute with butterfish and sterlet caviar
いよいよチョウザメのキャビアの登場です。他にも鮭のレッドキャビア、牡蠣っぽい貝などメニューに書いてない具材がたくさんです。そしてこちらは熱々のスープがテーブルで注がれるプレゼンテーションで、魅せます。
かろうじてバターフィッシュという魚の切り身の島の上にキャビアはとどまりました。いくらをはじめとした他の具材はスープの中に・・・黄色いビーツのブルーテソースということで色合いも綺麗です。魚、牡蠣のブルーテで濃厚でした。
メイン : Sander with green peas, coriander, rhubarb and Gorbusa salmon caviar
Gorbusaはカラフトマスということで、イクラの魚種による違いは、、、やっぱりあまりよく分かりませんでした。でもSander(スズキ目の大型淡水魚)は片面をしっかり焼かれており、皮はパリパリ、白身はプリプリ、魚自体は淡白ですので、イクラの風味やグリーンピースの意外と甘いソースとの組み合わせがなかなか絶妙でした。
そしてこちらも盛り付けが綺麗ですね。
デザート : Blond chocolate mousse with mango and Malossol sturgeon caviar
Malossolは、ロシア語で「極薄塩」の意味で、卵本来の味を楽しむ通向けの高級キャビアということですが、キャビア自体まともに食べたことのない私たちにとっては綺麗でおいしいデザートだったということしか言えません。
食後のコーヒー
こちらはコースに含まれていませんが優雅なランチの余韻に浸るためにオプションで追加しました。
コーヒーにもかなりこだわりがあるようで種類を聞かれ、スペシャリティーがあるということなのでそちらを注文。60%がブラジルの、40%がコロンビアのどこどこの豆をブレンドしたという説明付で登場しました。砂糖も2種類、こだわっています。
まとめ
キャビアをメインにしたレストランということで個性的、夜はかなりの価格帯のお店ですが、ランチのお得セットは4コースで1人あたり5,700円でコスパとしてはなかなかかと思います。ブダペストは旧東欧の立地で、物価の安さで品質の評価が甘めになってしまうところが多少ありますが、ここは品質も他国に引けを取りません。これほど、特徴的でこだわりのあるお店があるとは思ってもみませんでした、がんばってます。
キャビア(いくら含む)自体の量は、値段の都合上少量にならざるを得ないですが、全ての料理が見た目も、キャビアの風味との組み合わせもよく考えられており楽しめました。
立地は便利とは言えないですが、ここは一度訪れてみる価値のあるお店かと思います。大満足です。
コメント